散りてなお
心揺らさん
花筏


「時折吹く“花風”に舞い散る姿は壮観でもあるし、春の盛りを告げる桜であると同時に、散り敷くことで春の終わりさえ知らしめるのですね。この散り敷いた様子を“花筵”と呼びます。また 水に浮かべば“花筏”となり・・・、花を籠に入れれば“花筺”、衣に散り掛れば“花衣”。花のつく言葉は枚挙にいとまがありません。」
コメントと写真提供は雪ん子さん。

この写真を見て今まで縁のなかった俳句や短歌を作ってみよう、そんな気持ちになった。
だが、今までそんなものは作ったことがなかったから、どうしたらよいか分からない。
しかし、自分の場合、人がどう評価しようが、俳句や短歌は自己満足でいいのだと勝手な結論を出した。







風にゆれ
命を紡ぐ
おとしぶみ


おとしぶみ
命を紡ぎ
風にゆれ


5〜6月頃、山に入ると、ゾウムシの卵がオトシブミというゆりかごに乗って、木々の梢に揺れているそうだ。そんな光景を見たくて山に入ったが、残念ながら小枝にぶら下がり風に揺れているオトシブミを見ることはできなかった。しかし、登山道のそこここに落ちているオトシブミを見つけることはできた。撮影後、そっと草むらに置いた。


雪ん子さんの解説
「・・・オトシブミは小さな昆虫ですが、植物の葉を筒状に巻き、その中に卵を産み、孵化した幼虫はその葉を食べて成長するのだそうです。そのゆりかごの形が、昔の落とし文ににているので、オトシブミと名がついたとか・・・。平安時代、想いを寄せる女性に書いたラブレターを、わざとその女性の歩いている前に 落としておく、“落とし文”という優雅な風習があったそうです。昔の手紙ですから、もちろん,巻き紙に筆で書かれていたそうな。」




呑めぬのに
呑んでみせましょ
ササユリの
意地を張っての
頬の薄紅



2006年6月26日愛鷹山麓にて撮影

乙女が飲めないお酒を盃一杯口に含んだようにほんのり色づき、とても可憐だ。













カラマツの
落ち葉踏みしめ
秋を知る



2006年10月15日、富士山太郎坊〜幕岩間の遊歩道にて撮影。




















山肌を
キャンパスにかえ
秋の空



2006年10月15日、太郎坊より撮影。
強風が雲の塊を吹き飛ばし、次々に流れていた。山肌にはその雲の動きが映し出され、とてもファンタスティックなキャンパスになっていた。















山腹に
草紅葉もゆ
富士の秋



草の色づき方には不満だが俳句が先に出来てしまったので、余計不満だ。
2006年10月27日富士山幕岩入り口にて撮影











かさかさと
落ち葉踏みしめ
秋を聴く




2006年10月27日太郎坊〜幕岩間で撮影
















毒草の
さだめ背負いし
とりかぶと
木立の陰に
潜めて咲きぬ





2006年10月8日太郎坊幕岩間にて撮影










枯らし一番が吹き、めっきり冷え込む頃、近くの公園では子供たちの声も聞かれなくなった。野葡萄色の季節が公園を覆う。
野葡萄という響きからは秋をイメージするが、実際には、ノブドウやフユサンゴが色づく頃は立冬である。



木枯らし吹き 
野葡萄色の 
初冬きぬ